![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
亀さんの上に乗った長崎観音とフーコーの振子






ひゃっほー。今日は亀の甲羅に乗ってるという超絶的に面白い観音様がいる福済寺の話です。しかもただの亀じゃない。どうみてもシルバー製のメカガメラです。ありえない組み合わせなんだけど、妙にかっこいいもんだから困ります(笑)

それは日本二十六聖人殉教地を見学し長崎駅に戻ろうとした時です。ここからそう遠くない場所に大きな観音像が見えました。あれは何だろう。せっかくなので寄り道してみようっと

途中、火除地蔵もありました

変わった門がありますね。どうやら目的地に到着したようです

文殊般若の門(通称:智恵の門)
文殊菩薩は獅子に乗り智慧(恵)を代表する菩薩といはれています。楼門の中央に如意棒をくわえた獅子の面あり、智恵の門といいます。門をくぐると知恵が増長するといわれ人々によろこばれています。昔の二重層の立派な鐘楼と門は原爆で焼失しましたので鐘楼のデザインも新しく昭和54年に再建されました

普賢法界の門(通称:清浄門)
普賢菩薩は、白象に乗り定行(修行と善行)を代表する菩薩といはれています。楼門の中央に経巻を鼻に戴き信仰は力なりと表現する象の面あり清浄の門といいます

文殊般若の門と普賢法界の門の双門になってるようです。門の上には大きな鐘もあったよ。これは原爆で亡くなった人の霊を慰める鎮魂の鐘なんだって

鎮魂の鐘
この大鐘は時を告げる鐘ではなく昭和20年8月9日午前11時2分原爆が炸裂して一瞬にして市街は7万余人の犠牲者を出して生地獄と化したあの日、あの時を想起し御霊安かれと念じて毎日午前11時2分7打する原爆慰霊の大鐘です。鐘楼の鉄の大きなわん曲は原子雲を意味し最上段の0型は7万余人の犠牲者が一団となって往生安楽する楽園の姿を型どっている

あと、門をくぐった時に受付小屋のようなものがありました。だけど人がいる気配が全くない。誰もいないようだし、どうしよう。維持費の200円は後で払えばいいからとりあえず中に入ります(結局払うことはありませんでした)

福済寺は崇福寺・興福寺・聖福寺と共に長崎四福寺といわれる黄檗宗の唐寺です。戦前は国宝に指定されてた大雄宝殿があったそうだけど、原爆によって全焼壊滅したんだって。当時の写真を見るとめちゃめちゃ大きなお寺だということがわかります。坂本龍馬と勝麟太郎(海舟)が宿泊したこともある由緒あるお寺なんだって

お目当ての観音様見っけ。思ったよりもでっかいなぁ。そして、なんでかわからんけど亀の上に立ってます。かなりファンキーな亀乗り観音ですね

今まで亀の上に立ってる人物と言えばこの人。ドラゴンボールの亀仙人しか知らなかった。浦島太郎ですらまたがってるだけなのに、やるなぁ
(引用:ドラゴンボール 鳥山明 第1巻 P63)

しかしまぁ、仏像業界もすごいよね。水牛に乗った大威徳明王や龍の上に乗っている龍上観音、さらには蛙の上に乗っているかえる観音っていうのもいるんだよね。だったら亀に乗った観音様がいても不思議じゃないのか。納得です。参考までに北海道には亀にのった妙亀菩薩がいます。玄武の上だったら妙見菩薩っていうのもあったね

亀の形をしている台座部分は霊廟になってます。この観音様は萬国霊廟長崎観音(慈母観音像)といい、自称世界一のアルミ合金製で高さは18m。地上部からだと35mの高さになるそうです。足下には救いを求める子どもの姿もありました
構造:鉄筋造一部鉄骨鉄筋造 材質:観音像・アルミ合金製 霊亀頭・FRP
高さ 地上35m 重量 観音像35トン 竣工:昭和54年11月24日

霊亀の背に立たれる慈母観音像。そもそもなんで亀に乗ってるんだろう。パンフレットを読むと次のようなことが書いてありました
亀と観音像について
昔より亀は佛さまのお使いとして霊亀と呼ばれ縁起の良いものと伝われています。霊亀に立っておられるお姿は、私たちの諸々のお願いごとを亀万年に至ってもかならずやかなえて下さるという慈悲と施しの心を表現しておられます
亀の形は中国、韓国、日本と佛教傳来の過程に於て、亀の背に佛様や碑文を立てて、亡者の往生安楽を祈願した形が多くの地方に見られる。この霊廟もその主旨にそい、その形式を建築様式化して、亀の形をかたちどっている

白い狛犬

霊廟内です
.jpg)
柵に囲まれたエリアがあります。しかも上から糸のようなもの垂れ下がってるなぁ。まさかこれって、あの有名な蜘蛛の糸ですか?

柵の下を覗き込むと方位磁石のようなものが見えます。はっきりとは見えないけど、あれって何だろう

その答えは外に出た時にわかりました。フーコーの振子と書かれています。吊り糸の長さが日本一長く世界第三位。これは見るしかないでしょ

地下へ続く階段を下り分厚い扉を開けました。中央部になにかある

近寄ってみると、東西南北と書かれた上を振り子がブラブラ動いてた。詳細は省くけど、地球の自転を証明するものらしい。振子の長さは25.1mでおもりの重さは32kg。きっと観音像の頭の所から糸が垂れ下がってるんだろうなぁ。ちなみに世界一の所は90mだそうです
フーコーの振子は地球の自転を証明するために、フランスの物理学者フーコーが1851年パリのパルテノン寺院で実験した振り子として有名です。霊廟内地下室のフーコーの振子は「地球が動いている」ことの歴史的な実証の再現と、あわせて、この永遠に動き続ける地球とともに、私たち人類も「永遠に平和であること」への願いをこめて設置されたものです

福済寺には殉国慰霊殿や原爆慰霊殿なんていうのもあったけど、やっぱ一番の見どころと言えば亀さんと観音像だと思います。確実に珍スポットの部類に入るお寺だし、なにより長崎駅から近いというのがいいですね。興味のある人はぜひ行かれて下さいな
(長崎県:長崎市筑後町2-56 分紫山福済禅寺 萬國霊廟長崎観音&フーコーの振子)
【 関連記事 】




より大きな地図で 面白いB級・珍スポット を表示
この記事へのコメント
でもこのガメラとか見て現代宗教!と思ってすぐに退散しました
観音様と亀はイマイチですが、フーコーの振り子?なんですと!
すごいものがあったんですね、しまったなあ
日本一の長さのこれ見つけるなんて大発見ではないですか
でも観光パンフレットには確か何もかいてなかったな^^;
さすがでございます♪
亀はどっちかというと2巻でフライパン山に行くときに乗った子ガメラに似てるんだけど、立ってる姿はまさに亀仙人。とっても面白いです(笑)
白い狛犬はたぶん初めて見たので珍しいなぁと思いました。あと振子、詳しい事はわかんないけど日本一っていうだけで立派です
たしかにインパクトありすぎなお寺だから苦手な人もいると思います。ただ戦前のお寺を白黒の写真で確認する限りとても立派なように感じました。また山門も長崎の唐寺らしく日本っぽくないのも印象的です
奥の方には戦争関連の史料や原爆で吹き飛ばされた当時の瓦なども展示してありました。こういうのを見ると平和な今の時代のありがたさを痛切に感じます。フーコーの振子の原理はわかんなかったけど吊り糸は長かったです。白い狛犬って珍しくないですか?
トラックバック
URL :
- うさ - 2012年04月08日 11:38:40
亀仙人のお写真を見てしまうとこの観音様が亀仙人にしか見えなくなってしまう私です^^;
アルミ製のカメさん存在感ありますね!
真っ白い狛犬さんもかっこいいです^^
振り子、気になります。
世界第三位ってすごいですね!