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猫寺と狛猫。相良藩の化け猫騒動

【評価:3びーなす】  日本B級遺産として認定す

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猫に信仰心があるのかは知らないけれど、神社やお寺を参拝してると結構な確率で猫を見かけます。参道や境内でひなたぼっこをしている姿は見ているだけで癒されるよなぁ。しかししかし今回紹介する猫の話はちょっと怖いかも

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訪れたのは球磨地方にある生善院という名前のお寺です(九州八十八ヶ所百八霊場九十八番札所)

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猫寺と呼ばれるだけあって、山門脇の狛犬が猫に変わっています。狛猫っていうのは初めて見ました。面白いですね

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あんまり緊張感が感じられない。どこかとぼけた表情をしているなぁ

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お寺の関係者と思われるおばちゃんがいたから猫寺と呼ばれる由縁を聞きました。第19代藩主・相良忠房という人物がいました。先代の義陽は合戦で討ち死にをしたために若くして相良藩をまとめることになりました。10歳で藩主になったそうです。そんな時に先代の腹違いの弟が地頭の湯山佐渡守宗昌と会ったがために家臣一同は謀反が起こるんじゃないかと騒ぎ立てます。討伐だ。急いで追いかけろ。感のいい宗昌は日向に逃げて無事でした。割を食ったのが地頭の弟である普門寺住職盛誉。結局、謀反の噂はデマであることに気付いた家臣はあわてて討伐中止命令の使者を送ります。ただし送った使者が悪かった。道中でお酒を飲みすぎへべれけになり到着が遅れたそうです。あほすぎる。馬鹿。まぬけ

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なんの落ち度もない盛誉法印は殺され同時に普門寺も焼き払われました。そこで母、玖月善女(くげつぜんにょ)はその恨みをはらすために、愛猫「玉垂(たまたれ)」を連れて市房山神宮にこもります。そして自らの血を玉垂に舐めさせ、お前にまだ魂があるなら相良藩を末代まで呪えといいながら入水したそうです。愛猫玉垂の祟りおそるべし。藩主や家臣に不審な死が続きます。そこで盛誉法印の供養と、玖月善女・玉垂の霊を慰めるために普門寺跡に生善院を建立します。その後は毎年藩主自ら参詣することによって、ようやく祟りから解放されたそうです。ありがちな話だけど、やっぱ怖いですね。猫寺と呼ばれる理由がわかりました

生善院(通称 猫寺) 猫寺伝説
天正10年(1582)、相良藩への謀反を企てているという嘘の訴えにより、湯山佐渡守宗昌とその弟で普門寺の盛誉法印が殺されることになった。その話を聞いた宗昌は日向へ逃げたが、寺に残った法印は殺され、寺も焼かれてしまう。無実でありながらわが子を殺された法印の母、玖月善女(くげつぜんにょ)は愛猫玉垂を連れて市房神社に参籠し、自分の指を噛み切ってその血を神像に塗りつけ、玉垂にもなめさせて、末代までも怨霊になって相良藩にたたるように言いふくめ、茂間が崎というところに身を投げて死んでしまう。すると、相良藩では、猫の怨霊が美女や夜叉に化けて藩主の枕許に立つなど、奇々怪々なことが次々に起きた。藩では霊をしずめるために普門寺跡に千光山生善院と名付けて寺を建立。現在の本堂も観音堂も、その時に建てられたものだ。法印の命日である3月16日に、藩民に市房神社と生善寺に参詣するように命じ、藩主自身もそうしたので、怨霊のたたりはしずまったと伝えられている


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本堂でめちゃめちゃ不気味なものを発見です。無理やりトリミングしたから画像が鮮明ではないけれど、これってどうみても人面猫だよね

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かわいいおみくじ。ほっとするなぁ

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奥球磨の至宝といわれる生善院観音堂(国指定重要文化財)です。観音堂は彼岸の時には開帳され、中には玖月善女の影像である千手観音立像があるんだって

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パンフレットには須弥壇と厨子の写真もあるんだけど、色がとってもきれいだよ

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観音堂の奥には猫の玉垂のお墓があるそうです

生善院は、謀反の疑いにより非業の死をとげた普門寺盛誉と、その後を追って死んだその母玖月善女を祀るために、寛永2年(1625)に人吉藩主相良長毎によって創建された。この玖月善女の愛猫伝説から「猫寺」とも呼ばれている。堂内の須弥壇や厨子も当初のもの。生善院観音堂は、堂内の金箔や極彩色の厨子や須弥壇、あるいは堂の内外を漆塗りとした霊屋的な意匠を持つ点に特徴がある。保存状態もよく、豪華な造りで、球磨地方の江戸時代前期の代表的建造物として価値は高い


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他にはミニ鳥居や首なし地蔵などがありました。当時は怨霊や化け猫伝説で恐れられていただろうけど、今は明るくて良いお寺です。安心してお参りに行って下さいな

【 九州の猫寺・神社 】
猫神神社(鹿児島市)
猫山観音堂神社(佐世保市)
鍋島藩の化け猫騒動・秀林寺(白石町)
西福寺跡の猫塚・追い出し猫(宮若市)
東光院の猫塚(福岡市)
猫宮大明神(荒尾市)


(熊本県:球磨郡水上村岩野3542 真言宗智山派千光山生善院・猫寺)



【 関連記事 】
 鍋島藩の化け猫騒動(白石町)
 かわいい追い出し猫のバス停(宮若市)
 宝くじにご利益があるマネーき猫公園(国東市)
 猫バスが飾ってある、まほろばの里にあるなんちゃってバス停(霧島市)
 世界最大の涅槃招き猫(上天草市)




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この記事へのコメント

ひとり言・・・。 - おにぎり太郎 - 2011年12月26日 21:08:49

シーマンみたいな人面猫。まさか猿ではないよなぁ

猫もかわいいけど、やっぱ犬派です。

【犬】この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる・・・。
この家の人たちは神に違いない!


【猫】この家の人たちは、餌をくれるし、愛してくれるし、気持ちのいい暖かいすみかを提供してくれるし、可愛がってくれるし、よく世話をしてくれる・・・。
自分は神に違いない!

何度読んでも面白い(笑)

- うさ - 2011年12月27日 11:05:54

こんにちは♪
猫寺も存在するのですね。
狛猫さんって初めて見ましたし、初めて聞きました。
おみくじはとってもかわいいですね★
人面猫にはちっとドキっと・・・

私も猫もかわいいけど犬派かな^^
猫と犬の差は面白いですね^^

- おにぎり太郎 - 2011年12月27日 20:25:40

■ うささん こんばんは

猫寺のおみくじはかわいかったですよ。階段の所と机の上に置いてるけど、なんか癒されます。招き猫になってるみたいだから、そのうちご利益あるといいな

狛犬も逆さになったのとかがあって面白いけど、狛猫っていうのは初めてでした。九州には他にも面白い狛犬もどきがあるのでいくつか教えるね

狛猪   和気神社(霧島市)
狛うさぎ 杷木神社(朝倉市)
狛なまず 大森宮(福津市)
狛河童  雲八幡宮(中津市)
狛亀   亀の甲広場(別府市)

全国的に見たら、もっと面白いのがあるだろうなぁ

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