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笑いの絶えない木浦すみつけ祭り

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梅の花が咲き誇る2月14日、佐伯市宇目に伝わる木浦すみつけ祭りに行ってきました。この祭り、とにかく笑って笑って真っ黒になる、大分に伝わる奇祭の一つなんですね

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祭りが開催されたのは佐伯市宇目の木浦鉱山地区にある山神社。普段は34世帯54人が住む、いわゆる限界集落と呼ばれるのどかな地区に、この日はお祭りに参加しようと約500人もの観光客が訪れました

木浦すみつけ祭りは今から約400年前、木浦鉱山が最も栄えた頃に始まったものだといわれています。「ある日、山の神様をお祀りする日に入坑して落盤事故がありました。そのとき神様のために朝食を遅くして鍋墨をつけて遊んでた鉱夫が難を逃れ、鍋墨をつけたお陰で助かった。竈の荒神様が守ってくれた」ということでお祭りが始まった。また、「銀鉱石が墨のように黒いことから、銀が多く産出されることを願って始まった」、「鉱山の守り神でもあった山の神・荒神様をお祀りするため」など由来は諸説ありますが、鉱山の繁栄と安全を願ってのことだよね。木浦鉱山が閉鎖された今では無病息災・家内安全を祈り、荒神様に墨をつけてもらう2年に1度の祭りとして楽しまれています

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そんなお祭りも鉱山閉鎖に伴ない1960年代にいったん途絶えました。その後なんとか再開されましたが、過疎化や地区住民の高齢化による担い手不足などを理由に、2007年は開催を断念。翌2008年には、これに危機感を抱いた地区出身者が大幣作りなどを手伝い、なんとかお祭りの復活にこぎつけました

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ステージで郷土芸能である宇目の唄げんかなどが披露されている間に、大根に鍋墨をたっぷりつけましょう

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はい、これで準備OKです

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そうこうしていると、赤いお面と衣装を纏った荒神様が山神社から出てきました

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力強くてかっこいい荒神舞が終わった11時30分、花火がドンドン!

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これを合図に、いよいよすみつけの開始です。あとは先ほどの大根で、「ひとつ、祝わせちょくれ」と言いながら、誰彼なしに相手の顔にすみを塗りまくればいいんです。この祭りの面白いところは、お祝いする気持ちさえあれば誰に塗ってもいい、観客参加型の無礼講祭りなんです

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たとえ年長者や役職が上の人でもかまいません。むしろたくさん塗られて真っ黒になった方がご利益があるんです

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ちなみにこの人、ケーブルテレビ佐伯の三宮レポーター。いつも笑顔の素敵なニコニコさんちゃんです。もちろん女性や子供であろうと容赦しません。現場にいれば今にも死にそうなじいちゃんや赤ちゃんに塗ってもいいんです(笑)

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いつもは近寄りがたい、おまわりさんもご覧の通り、とてもいい笑顔ですね。何度墨をつけても逮捕されませんのでガンガン塗ってやってください。日頃のうらみ~とか、わけわかんないこと言われながら塗られてました

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今回一番の被害者、いや、一番幸せな人かもしれない女性警察官。最初から最後までずーっと塗られてました。5本のダイコンで塗られてるときは、さすがに「ぬぉーー」「う゛ぉーーー」とか、声にならない声をあげてましたね

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「おまわりさん、ぼくにもぬらせてね」。「はい、どうぞ」

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若いおまわりさん二人が墨を付けあってます。なんだか結婚式の1コマみたいだね

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20分ほどすみつけを楽しんだあと、大幣と呼ばれる短冊状に切った和紙をつけた飾りと一緒に区内各戸を荒神様が厄払いします

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このお母さんと世間話をしてたら、またほっぺに大根を塗られたよ。これは武器だから最後まで離しちゃダメって。大根が武器になるって初めて知ったなぁ

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大太鼓・小太鼓・鉦の音色とともに荒神様が舞ってます。おせったいを頂きながら地元の人と話をしていると、日頃は静かな場所に多くの人が来てくれ、笑い声が聞こえてうれしいとおっしゃってました

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最後に顔に塗られた墨、どうすると思います?
もちろんそのまま帰宅してもいいですが、洗面所も用意されています。はい、これが洗面所です。ちゃんと石鹸も準備されてるでしょ。誰がなんと言おうと洗面所です。実はこの木浦地区は名水としても有名なんです。すぐ隣にはこの名水で沸かしたお風呂、木浦名水館もあるんだよ

どうです、参加してみたくなったでしょ。次回は2年後です。笑いと歓声に包まれ、誰もが笑い、誰もがハッピーになれる木浦すみつけ祭り、ぜひ参加しに来て下さい。地元の人や木浦すみつけ祭り保存会のみなさんが喜んで迎えてくれると思いますよ
(大分県:佐伯市宇目木浦鉱山 木浦すみつけ祭り)

 地元のTOSニュースで流れた動画です。面白いよ。



【 関連記事 】
 すぐ近くにある、ととろバス停(佐伯市)
 初代ネコバスの顔ハメ(佐伯市)
 初代猫バス顔ハメの隠居先(佐伯市)
 唄げんかが描かれた桑の原トンネル(佐伯市)




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この記事へのコメント

ひとり言・・・ - おにぎり太郎 - 2010年02月16日 04:56:01

高そうなカメラ機材をもった中高年、マナー悪すぎ。ほんと蹴り倒したいわ。何様やねん!

いつもお祭りなどに行くと決まってマナーの悪い人がいる。いろんな人がいるけど今回はカメラのマナーについて、ちょっとだけ書きますね

お金と時間に余裕のできた中高年の人って高価なカメラや機材を持ってるよね。その事自体は全然問題じゃないんだけど、それが錦の御旗かのようにカメラを持ってさえいれば何をしてもいいんだと勘違いしている輩をしょっちゅう見かけるよ。なさけない。祭りにいくとそれが顕著にあらわれます。若い人は普通こういう祭りにいかないし、行ったとしても一眼をもってる人は少ないんだ。やっぱ高価なカメラだから、ある程度余裕がなきゃ買えないもんね

で、何が問題かというと一つは三脚。三脚にのぼられると他の人が見えないやん。会場にはカメラをもってない普通の人だっているんだよ。その人だって普通に見たいです。もちろん節度をもった利用ならいいんだけど、一番前でのぼってる人は頭悪いんちゃうかと思うわ。今回は三脚を使って撮影してる人はほとんどいないからいいんだけど、2番目が問題

カメラを持ってるがゆえに、しきりたがる人。会場には祭りの関係者や役場の人がいるのに進行とは関係なく仕切りたがる。今回も山神社からでた荒神様を撮影するために自ら規制線をはり、指示を出す。横から見ていたカメラを持ってないおばちゃんに、映り込むから邪魔とか信じられんわ。お前だけの祭りか。どアホ!
その上、荒神様に予行練習で踊ってとか。正直、頭が・・・になったよ。おっさん、お前は祭りを何だと思ってるんだ。この日のために練習に練習をかさねた荒神様、本番の日は神様になるんだよ。そんな事もわかんないのか。おいらはこの祭り2回目だから知ってたんだけど、そのおじさんがひいた規制線、正直じゃまなんだわ。荒神様が階段下りられないんだよ。どきやがれ!

頭を冷やすために階段を下りるとすでに人垣ができてます。案の定、じゃまだどけ、下がれ。下がりたくても下がれないんだよ。なんで下りた瞬間にそこまで言うかなぁ。まだ荒神様が舞うまで時間あるのに。平均年齢が50以上のおっさん連中にボロクソ言われました(笑)

その中にはカメラストラップに刺繍をした某報道関係者や○○写真人とかを帽子に刺繍をしているセミプロもどき。はいはい、おいらが悪かったです。階段おりてごめんなさい。こういう人達とかかわりあいたくないので、会場の一番隅に行きました。そこで荒神様がおりるまで、おばちゃんとしばし歓談です。ちなみに7枚めの荒神様のおりる様子はそこから撮ったものですよ。あんたらのメガトン級カメラならもっときれいに映るだろうとか思いながら

きっとコンテストに出すためなんだろうとは思うけど、少しは節度を考えようよ。ポーズを強要したり、あの人と一緒に撮りたいからちょっと来てとか行って連れて行くのを何度も見ました。そのうえ、被写体まで数10cmの距離にいくつものレンズが近寄ってくる。ほぼ100%レンズフードをつけたカメラの知識がある人達です。お金を持った団塊パワーおそるべしです。その上、荒神様が各戸をまわってるときに、他人の敷地にはいって撮ってる人もいる。あんたら、自分の家の敷地に知らない人が入ってきたらいやだろうよ。少しは想像力を働かせなさいよ

つい先日も道の駅の身障者用駐車場に堂々と停めてトイレに行ったカメラマン。車は大分44ナンバーで窓には○○写真倶楽部(?)のシールがでかでかと貼ってます。あんたはいつも撮る方だろうけど、自分自身も誰かに見られてることを肝に銘じときなさい。このスカポンタン!

きっとハンドル握ると性格変わる人がいるように、カメラ持つと無敵になるんだろうなぁ。そしてカメラを持たなければどこにでもいる普通の人。そんな人がきっと言ってるだろうセリフ、「今の若い者は・・・」。そんなことを勝手に想像しています

もちろん中高年の人が全員悪いって言ってるわけじゃないので気分を害さないでね。おいらも完璧な人間じゃないから間違うことも多々あります。ただその間違いを繰り返すか繰り返さないかが大事だよね。人のふり見て我がふり直せ。おごることなく謙虚に行動し、人様の迷惑になることなく、みんなと一緒に楽しくお祭りに参加したいもんですね

以上、駄文失礼しました          おにぎり太郎(管理人)

こぼれ話 - おにぎり太郎 - 2010年02月16日 05:18:20

木浦すみつけ祭り保存会並びに佐伯市役所の職員、警察関係者の人たちどうもお疲れ様でした。離合することの難しい道路に多数の人員を配置し、観光客の安全に配慮してくれててありがとうです。おかげでめちゃめちゃ楽しむことができました♪

こういった祭りに行った時は地元に少しでもお金を落とすようにしてるんだけど、今回はほとんど出来なかった。その点だけが心残りだったよ。かわりに宇目地区でお土産を買って帰りました


写真をみて感じただろうけど、メイン会場だけでも警察官が5人はいたよ。本来は祭りで不測の事態が起こったときに用に配備されてるんだろうけど、実際は違うと思う。きっと、生け贄だよ。みなさん、どうぞ私達を好きにして下さいって。誰よりも顔に墨を塗られてたもん。もちろん荒神様も塗ってました(笑)

- みほチンク - 2010年02月16日 22:06:57

こんばんは。
楽しそうなお祭りですね~、おにぎり太郎さんも塗られたんですか^m^?
顔、真っ黒になった??
楽しそー!私は警官にぬ~り塗りしたいです(=^・^=)
奇祭ってどこにでもありますよね。ある地方ではしてはいけない事が、違う地方に行けばお祭りであったりとか(~_~;)
ホント色んなお祭りがあって楽しいですね。

最後の話も、同感です!「うんうん、そうそう!」と思い読みました。
こうならないように、気を付けたいと思います。

- おにぎり太郎 - 2010年02月17日 05:05:13

■ みほチンクさん こんばんは

もちろん顔真っ黒になってました。会場をあとにして車に戻るとびっくり。こんな顔になってたんだって、やっと気がついたよ(笑)

他にも警察官はたくさんいたけど比較的若い人が多かったですよ。いや~面白いお祭りでした。明日木曜日には県北の方でまた奇祭があるんです。もし元気があるようだったら行ってみたいと思います

- うさ - 2010年02月17日 16:08:26

すごいお祭りですね!
みんな真っ黒!おにぎり太郎さんも真っ黒になってしまったのですね!
警察さんにも塗れちゃうんですね!
私も塗ってみたい・・・でもちょっと塗られるのは怖いなぁ(自分の顔見るのが^^;)
でもみんないい笑顔なので塗って塗られてですね♪

お写真の件はほんと居ますよね。
立ち入り禁止のところに平気で入る人、見てる人無視で写真撮る人が一番偉いんだって態度の人。
自分も気をつけないとねって思いつつマナーのない人のおかげでカメラ持ってる人がみんなそんな目で見られるの嫌でたまりません。
雪まつり中もそんな光景多々みました。
年齢は言いたくないけど子は親をみて育つこと忘れないでほしいなぁって思います。

- ゆったり人 - 2010年02月17日 19:55:23

こんばんは。
祭りの様子がよくわかりました。
素敵な祭りですね、皆さんの笑顔がとても印象的です。
それに引きかえ、その後のひとり言を読むと、そこまで酷いのかと呆れました。
マナーの悪さはいろいろ聞きますが、どんどんエスカレートしているんでしょうね。デジカメのおかげで写真が趣味の人々が確実に増えていますが、そういう問題も増大中、悲しいことです。
最近祭り撮影には行ってません。
自分は後ろの方から丈夫なカメラケースに乗って撮影してました。
先日は関西の方で線路内に入った馬鹿者がいましたが...
自分はそうならないようにしたいものです。

- おにぎり太郎 - 2010年02月17日 22:09:42

■ うささん こんばんは

お祭りに参加している最中は自分の顔にどのくらい塗られているか、わかんなかったです。人の顔を見て、うわ~真っ黒だとか笑ってたら自分も同じような顔をしてましたよ(笑)

スミを落として帰ろうかとも思ったけど、まぁいいかと思いそのまま車で帰りました。途中すぐ近くにあるトトロバス停に久々に寄ったんだけど、あんまり人がいなかったので良かったです。たぶん、あ~すみつけ祭りの帰りなんだなぁとは思われただろうけどね♪

- おにぎり太郎 - 2010年02月17日 22:23:37

■ ゆったり人さん こんばんは

この辺りはお世辞にも交通の便がいいとはいえない山間地です。大雨が降ったりして落石とかがあれば通行止めも多々あります。そんな中でも、こういった祭りを通じて地元の人と観光客が交流でき、本当に素朴だけどいいお祭りだと思います。ちなみに、前回は大分県知事も来ていて顔中真っ黒にされてました(笑)

一つ誰かにスミを塗ればお返しに塗り替えされ、油断していたらまたスミが。老若男女とわず笑いっぱなしでした。祭りの大小に関わらず小さい頃に参加したお祭りって、やっぱ覚えてるもんね。今回参加している子どもたちが大きくなっても、このお祭りが続くことを願っています

とにかくみんながニコニコできる楽しいお祭りでした♪

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