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松浦一酒造に伝わる河童のミイラ






12月1日に、伊万里市の松浦一酒造株式会社さんにあるカッパのミイラを見学しに行きました。ここは、たびたびメディアで紹介されているのでB級ハンター以外の人でも知ってると思います

広い駐車場に車をとめて看板の案内にしたがい進むと仕込み場がありました。杜氏や瓶詰めをしているおばちゃんがテキパキと動きながらも気持ちが良い挨拶をしてくれたので、とっても感じがよかったです

そこを通り過ぎたら立派な煙突が印象的な古いお家がありました。ここに展示されてるのかと思ったら違うんだね。カッパのミイラと展示品は左側にある蔵に展示されているようです。では蔵の方へ行ってみましょうか

さっそく河童のオブジェがお出迎え。入口には酒蔵らしく酒林(杉玉)が吊るされてます。色も良い具合に茶色くなってます

蔵の中は貴重なコレクションでいっぱいです

この釜にお金を投げ入れてみて下さいとあります。なんだろうと思いながらお金を入れると、徳利から水が出て来て杯に注がれます。写真を撮るためにもう一度やろうと思ったら、子供が横からお金をチャリン。間違って杯の方に入れたんだけど、同じように注がれる。最初は圧力センサかと思ったけど、どうやら音センサでやってるみたいです

きれいにレストアされたバイクも飾ってあります

さらに奥に進んでみましょう

昭和30年代まで使ってた酒造りの道具です。河童もいいけど、こっちも見てて楽しいなぁ

河童に関する小物や絵画が多数展示されてたけど、個人的にいちばん面白かったのがコレ。新聞紙でできた河童の親子です。めちゃめちゃかわいいよね。しばらく見ていたら後ろから声が…。これは娘が作ったものなんです。声の持ち主は誰だと後ろを振り返ると見たことのある顔が

おぉ、なんと18代目の田尻泰浩さんじゃないですか。社長自ら説明してくれるとは、ありがたい。物腰が柔らかく温和な性格がにじみ出ています。ちなみに、このあと一緒に記念撮影をしてもらいました

試飲コーナーもとても充実しています。第94回全国新酒鑑評会で金賞をとった大吟醸松浦一をはじめ、梅酒のプリュムなど自慢のお酒がずらりと並んでいます

取材に訪れた人たちの色紙や黄桜の絵なども見れて楽しいです。他にも駅前の商店街入口にある伊万里色絵婦人立像や相生橋の親柱に使われている伊万里色絵酒樽乗人物型注器像などもありました

ひとしきり楽しんだあとは、いよいよ河童ちゃんとご対面です。はやる気持ちを抑えつつ、視線を向けたその先には河童のミイラが大切に祀られています。大きな酒樽に飾られた御神体の前には供物がたくさん。塩・米・酒などと一緒に、大好物のキュウリもありました

お参りをすませたので、失礼して写真を1枚。あれれ、なんか微妙にピンボケするなぁ。もしかして何かしらの霊力か地場で守られてるのかな。本当は単に暗いからピンボケしただけ(笑)

テレビやインターネットで何度も見てるけど、やっぱ実物は違うなぁ。思ったより小さく感じたけど、完全体の河童のミイラって珍しいよね。体長は約70cm。足を折りたたんだこの姿では約50cmになります

もう少し顔をUpで見たいのでカメラのレンズ交換をしましょうね。おっ、かなりクリアになったぞ

さらにもう一段階寄ってみました。目は窪んでて歯のようなものもありました。頭の皿はないかわりに窪みがありますね

手は5本指で足は3本指
水神 河伯(かっぱ)由来
我が家には、伝説の動物とされるカッパのミイラが現存しています。そのミイラの姿は、体長約七十cm、頭蓋骨が皿のようにくぼみ、背中は一見甲羅のように十六個の背骨が突出し、足が前後で四本、特に前足は指が五本に対し、後足には指が三本そして、指と指の間には水かきがついています。見れば見るほど不思議な面相をしていて、昔から描かれているカッパの絵によく似通った特徴が数多く見受けられます。さて、我が家にどうしてこのような不思議なカッパがあるかと由来をたどってみますとわが田尻家は私で十七代にあたりますが、昔から当家には何か珍しいものがあるらしいという言い伝えがありまして、それが何でどういうものかは皆目わからぬままに何代も過ぎて参りました。ところが、丁度昭和二十八年に母屋の屋根の葺き替え工事中に、大工の棟梁が「梁の上にこんなものが…」と持ってきたのがボロボロの紐でくくった黒い箱。蓋をとると中からなんとも奇妙な動物のミイラが出て来ました。最初は一同びっくり仰天。更に黒い箱を調べてみると、箱には「河伯」と墨書きの二文字が書かれてあります。ものの本によればこれが本当のカッパという文字だということで、カッパであることが判明しました。では何故この田尻家にカッパがあるのでしょうか?話はさかのぼりますが、戦国時代田尻家は筑後の国田尻村の豪族で、当時筑後のオオカミと呼ばれるほどの勇力を持ち、肥前の竜造寺・豊後の大友氏との間に幾度かの戦いを繰り返しながら、今から四〇三年前に鍋島直茂公によって肥前国下松浦郡山代村(現伊万里市山代町)に所領一六五〇町歩を与えられ、定住の地とした訳です。ところで、この筑後の国田尻村には飯江川という大きな川が流れ、この川には筑後川と共にカッパ伝説が数多く存在します。その田尻村から山代村に移住するときにこのカッパのミイラを持って来たのではないかと推測しています。山代村に移住した田尻家は正徳六年(一七一六年)より酒つくりを営んで来ました。お酒には何と言っても、良いお米ときれいな水がないとおいしいお酒は出来ません。当時は、井戸を掘ってきれいな水を掘り当てる以外にはなかったと思いますが、カッパはきれいな水にしか生息せず、水の守り神として崇められていたので、多分、きれいな井戸水を掘り当てる願いをかけて「水のお守り神」として大切に保存されていたのではないかと思います。現在、田尻家は観光酒造として、この水神カッパのミイラのほか古い酒造道具や農機具・民族資料等二〇〇点あまりを展示して一般の方々に無料でご覧頂いています。「これは本物だ」「いや、カッパは架空の動物だ。作り物だろう」といったカッパ評議に花が咲きますが、本物?にせもの?いずれにせよ私共は先祖から受け継がれた水のお守り神即ち酒のお守り神として今後も大切にして、良いお酒をつくるよう更に研鑽努力をしていこうと心を新たにしています。 (パンフレットより)

一通り見学したのであとはお土産選びです。いつもは記念になるようなものを購入するんだけど、今回は酒蔵ということでカッパのストラップと一緒にお酒も買いました。松浦一酒造さんは観光酒造ということになってて見学料は一切かかりません。でも、お土産ぐらいは買ってあげましょうね。ホントこの河童ちゃん、もとい河伯様様ですね

このあとも社長さんといろんな話をさせてもらいました。一番最初にも書いたけど訪れた日は12月1日。ちょうどこの日が1年に1度の河童祭りの日だったんです。これは河童の供養と共に1年間酒造りが無事で美味しい酒ができるようにとの願いをこめ開催しているんだって。河伯発見以前は水神祭りとして執り行なっていたんだけど、河伯の発見により美味しい酒造りにはかかせない水を守る神様なんだから河童祭りになったって言ってました。しかも、河童のミイラはもともとはお祭りの日だけの限定公開だったということも教えてくれました

話をしていたら、この栗おこわと奈良漬をいただきました。振る舞い酒ならぬ振る舞いおこわ。とっても美味しかったです。本当にいい日に行くことができました。帰りに仕込み場の前を通った時には蒸らし作業をやっていて白煙がモクモクと…。きっといいお酒が出来る事でしょう

最後にもうひとつだけ。ここを訪れる前に、同じく伊万里市にある宝くじがあたる場所で有名な冨田園茶舗で宝くじを購入していたの。そのことを告げるといい事を教えてくれました。なんでも先代がカッパの写真をあげた女性が、その写真を宝くじと宝くじの間に挟んでバッグに入れてたらしいんだ。そうしたらなんと、その写真の上にあった宝くじが100万円あたったんだって。ということでさっそくご利益にあやかろうと真似をしました
いつものことだけど河童の手が本物かどうかなんておいらには愚問だよ。おいらはそんなものを超越したところでB級ネタを楽しんでいるんだからね。みなさんも伊万里に行った時は寄ってみるといいですよ
(佐賀県:伊万里市山代町楠久312 松浦一酒造 河童のミイラ)
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この記事へのコメント
河童のミイラ・・・TVで何度か見た事がありますが、
写真で見ても怖いですね(汗)
きっと、生で見たらその日の夢に出そうです(*_*;
新聞紙の河童の写真があって、癒された感じかな。。。
私は河童、今でもいると思います!
根拠はないですよ(笑)なんとなくです、なんとな~く。。。
写真すごくよく撮れてますね。
すごいなぁ・・・
社長さんがとってもいい人柄がでてるステキな方ですね^^
ミイラは怖いのだけど社長さんとお話してみたいです^^
新聞紙の河童の親子がとってもかわいいです^^
カッパのストラップもとってもかわいいですね♪
>私は河童、今でもいると思います!
>根拠はないですよ(笑)なんとなくです、なんとな~く。。。
とっても夢があっていいと思いますよ。河童って水が豊かできれいな場所に伝説が残ってるよね。そういう意味では日本は本当にいい国なんだよなぁ。蛇口をひねれば安全で美味しい水が出てくるし。もちろんミネラルウォーターを買う必要はないもんね
この河童ちゃんは怖くないですよ。逆にむしろ神々しさすら感じました。今まで大事に祀られてるのだと思います。写真ではUpになってるけど実際は酒樽に入って優しい明かりに照らされて鎮座しているだけです。他のHPやブログにアップになった画像がなかったので、興味ある人の参考になればと思いやりました。怖いかもしれないけど、是非見ることをお勧めしますよ♪
社長さんはとっても優しくていろんな事を教えてくれました。歴史ある酒蔵で美味しい酒を作るには人柄も重要な要素なのかも知れないね
この蔵の中はほんとびっくりするぐらいの河童に関するものがありました。それだけ思い入れがあって大事に祀ってる証拠だね。あと、この河童ちゃんは全然怖くありませんよ。穏やかに鎮座してるだけで、恐怖とは全く反対に位置していると思います。おどろおどろしい妖怪伝説の中にあって、なぜかそう感じたおいらでした♪
九州の珍スポット!一番は、お酒が気になるけど(笑)
でも、子宝祈願に良いとは、ぜひ訪れたいよ
ミイラは怖いので、生では見たくないなぁ~
是非河童ちゃんに会いに行ってください。写真で見るとちょっと怖いかもしれないけど、実物はやさしく迎えてくれますよ。冗談抜きにおすすめです♪
子宝祈願は小林市の陰陽石があるじゃないですか。あれを初めて見たときは、おぉと思いました。そっち系のネタもたくさん持ってるんだけど、一応清く正しいブログでいこうと今のところは封印しています。でもそろそろネタがなくなってきたので、いよいよになったら解禁するかも(笑)
TVや雑誌で何度も見たことがあったカッパさんですけど、
伊万里だったとは知りませんでした。
流石九州、河童に縁のある場所です。
自分は毎年正月に、
その年の釣りの安全を祈願して久留米の水天宮にお参りしますが、
親が言うには、「ここは河童の神様が祀ってあるのだよ」との事でした。
九州至る所に河童在り、ですね。
九州は河童伝説が多いですよね~。各地を旅してると特にそう思います。
久留米で河童といえば関連記事にものせてあるけど田主丸が有名かな。駅も河童だし、おいらの好きな河童のミイラもある(笑)
水が豊かなんだと再認識させられます。戻ってきて釣りした時に、もし河童を見たら教えてね♪
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こぼれ話 - おにぎり太郎 - 2009年12月14日 21:34:59
それはなぜかと言うと、田尻家は17代からさかのぼって7代養子らしい。しかも11代から15代の間は子供が出来なかったそうです。それが河伯が見つかってからは双子が2代続き、それ以来口コミで子宝の神様ということになったそうです